先週の中山5レースで落馬し、意識不明の重体だった竹本貴志騎手が今日の午前1時12分に亡くなられました。
JRAでの落馬による死亡は1993年の岡潤一郎騎手以来19件目という事になります。
竹本騎手は2浪をして、やっと騎手になり、デビューして2日後の3月7日にはすぐに初勝利をあげ、これからが期待されていただけに・・・・・・

先にも名前を挙げた岡潤一郎騎手といい、その前に落馬事故で亡くなった玉ノ井健志騎手といい、なぜ、神はこれからという時に彼らを天に召される事をするのだろう。
これを運命として受け入れられる事だろうか。
岡騎手に言えば、リンデンリリーとの美話が有名だろう。
去年、リンデンリリーの娘、ヤマカツリリー牝馬クラシックで善戦した事、岡騎手が亡くなって以来弟子を取ってこなかった安藤正敏調教師が久々に取った弟子、川島信二騎手がオースミハルカとのコンビでクラシックを賑わした事・・・・・・
去年のこの2つの事で岡騎手の存在を知ったビギナーも多いだろう。
岡騎手が使ってた鞭を弟子の川島騎手が使ってると話も有名だ。
去年のエリザベス女王杯、4コーナーで先頭に立ったオースミハルカ、岡騎手が生涯唯一取ったGIレースを弟子も取るのかと一瞬夢を見た。
岡騎手が亡くなって早11年の月日が経った。未だに当時のファンは岡騎手のことを一瞬たりとも忘れていない。
そして、今、武豊時代となった中央。もし、今、岡騎手がいたら武豊の記録は幾つかは無かっただろう。当時のファンも「今、岡がいたら」と思っているだろう・・・・
竹本騎手にしても、苦労してやっと騎手になれた矢先の悲劇・・・・・・
騎手試験に2度も落ち、競馬学校で一緒に学んだ騎手たちが目の前でレースに乗っているのを見て、彼はどう思ったのだろう?
そしてやっと騎手試験に合格し、レースに乗り、そして初勝利を挙げ、これからという時に・・・・・
この後も生きていたらGIいや、重賞はいくつか勝っていただろうと思う。
本当に惜しい人が天に逝ってしまった・・・・・
ご冥福をお祈りいたします。

竹本貴志
1983年11月4日 広島県生まれ さそり座 O型
初騎乗:2004年3月6日 中京1レース 3歳未勝利戦
    シルクアンフィニ 8/15着
初勝利:2004年3月7日 中京9レース 4歳以上500万下
    ナイキアカウント 1/16着
最終騎乗:2004年3月28日 中山5レース 障害未勝利戦
    ミツアキオペラオー 中止/14着
生涯成績 15戦1勝 勝率・連対率0.077