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いよいよ高崎競馬の廃止まであと4日を切りましたが、ここに来て新たな動きが出て来た。
競馬存続派の調教師と馬主らが境町にあるトレーニングセンターを競馬場にしようという動きが出てきた。
「新高崎競馬応援団」という団体がそれを引っ張っているのだが、トレセンを競馬場にするというと、まず思い浮かぶのは道営の門別競馬である。
経費削減などのために門別にあったトレセンを競馬場にしたのだが、これに続く形になりそうだが、だが、実現するのは大きな問題がいくつもある。
まず1つ目に立地条件が挙げられる。
境町トレセンがあるのは群馬県伊勢崎市((注)まだ現在は群馬県境町だが、1月1日をもって伊勢崎市となるため、実現時期を考えて、伊勢崎市としました)だが、伊勢崎市の人口は平成15年末現在で13万3027人。平成16年度のデータはまだ出ていないが、おそらく13万4000人前後になると思われる。これに境町の人口が31586人(平成16年11月末現在)、東村の22000人(平成14年データから推測で)、赤堀町の18854人(平成16年4月現在)を合わせると、約20万7000人くらいになる。
境町トレセンは県道沿いにあり、アクセスとなると、東武伊勢崎線境町駅よりも新伊勢崎駅両毛線国定駅からの方が近いかもしれない。
しかし、いずれからにしても、駅から遠い。
駅から遠い競馬場と言えば、盛岡競馬場旭川競馬場が知られているが、そこまでは行かなくても、地図で見ると、ざっと15分から30分はかかる。
いくら伊勢崎市とはいえ、アクセスの面では無料バスは多く出せそうだが、駅から遠いという事で悪いと言える。
さらに東京から遠いのも気になる。
東京の浅草からこの境町競馬を見に行くためには東武伊勢崎線を使うが、境町の駅までざっと浅草から2時間はかかり、競馬場に着くまでに2時間半はかかる。
高崎競馬の場合は新幹線利用で1時間で行けるが、これを両毛線経由としても、国定まで32分、東京から1時間半で行ける。(高崎線利用なら2時間半)
しかし、どっちにしても、東武線にしろ、両毛線にしろ、電車の本数がかなり少ないため、やはり遠方から通うのは高崎以上にきつく、高崎や前橋といった近隣住民が主な客層になる。(これは当たり前か)
しかし、問題はこの地域には他の公営競技場がある事だ。
同じ伊勢崎市には伊勢崎オートもあるし、前橋には前橋競輪、上の桐生には桐生競艇などと他の公営競技場と高崎以上に近くなり、客の奪い合いが予想される。
何よりも経費がそれらの競技よりもかかり、運営者次第では早くも苦戦が予想されると思います。


次に挙げられるのは厩舎関係者の事だ。
今回の「新高崎競馬応援団」はおそらく前の「フェニックス」を受け継いだ物みたいだと思うが、だが、高崎の厩舎関係者、中でも調教師の多くは廃止賛成派が多くいて、新競馬場が出来ても調教師が確保できるか。
廃止賛成派が多い理由に「新競馬場作っても食っていける自身が無い」「年金で暮らしたい」「普通に仕事した方が儲かる」などの声があるからだと思いますが、おそらく高齢の調教師の大半は賛成派だと思います。
確かに高崎の今の賞金や馬の在厩状況を見れば、赤字は続き、普通に仕事をした方がお金が貰え、生活は安定すると思う。
しかし、それが逆に高崎のやる気にも表れていたのではと思う。

廃止反対派にいる調教師らはおそらく廃止反対というくらいだから、まだ競馬を続けたいという意志を持っている人たちなのではないかと思う。
高崎廃止で新競馬場開催決定となれば、やる気のない調教師らは消え、残ったのはまだ続けたいの意志があるのばかりになるかもしれない。
そうなれば、強い馬作りにより一層磨きをかけ、より以上にやる気を出すのではと思う。
騎手にしても、同じで新競馬場になる事でやる気を出すのもいるかもしれない。
今回の高崎の件を自分たちで反省して、やる気を出せるようになればいいと思います。
開催予定時期が来年の5月からという事なら、宇都宮の調教師・騎手らも何人かは受け入れてくれるかもしれない。
それならば、調教師は20名程度、騎手もそれ前後いればいいし、高崎廃止後に移籍せずに残る人たちと宇都宮の受け入れ次第かなと思います。


次に挙げられるのは売り上げの事だ。
20万都市とはいえ、1に書いたとおり、アクセスが悪い上、他の公営競技と競合になるのでは、むしろ高崎以上に売り上げは厳しくなると思う。
唯一場外のある所に競馬場が来るわけだから、場外は無いに等しい。
だが、3月に廃止される宇都宮競馬場と足利場外発売所を使えば、何とかなると思う。
しかし、それだけでは売り上げは少ない。
かと言って、高崎競馬は跡形もなくなるし、高崎ではもう場外は持てないと思う。
となると、売り上げを伸ばすためには新たに場外を作るしかないようだが、作るとなれば、北埼玉辺りがいいと思う。それもミニ場外で。
場外となると、反対運動が激しく起こりやすく、設置を断念しやすくなりやすい上、経費もかかる。
その分、ミニ場外なら、商業施設の空きスペース使えばいい訳だし、経費も少なくて済む。
道営競馬のaibaみたいなやり方が望まれる。
こうでもして、ミニ場外を増やしたりしない限りは売り上げを出す事は立地条件からして見ても、難しいと思います。


最後に誰がここを運営するのか。
もう県はやってくれそうもないし、伊勢崎市も伊勢崎オートを抱えている以上、これ以上赤字が予想されそうな施設は持ちたくないと思う。
さらに競馬場にするための費用も掛かる事だし・・・・・・この時代に回収できるのかも微妙な状況だし・・・・・
おそらく公営で運営することはかなり難しいと思います。この状況では。
運営するにはもはや民営でやるしかないようですが、誰がやるのか・・・・・・・
ここまでいろいろ案を出してみたが、一番最後の「運営」の所がおそらく刑務所の壁よりも、ベルリンの壁よりもはるかにはるかに高い壁ではないかと思います。
もちろんやる気のない連中よりも、民間でやってもらった方がベストだと思いますが・・・・・・・
民間でやるとなると、賞金や手当ての大幅カットは予想しなくてはならない。
「新高崎競馬応援団」の人たちがそれを覚悟でいるのならそれでいいのだが、もちろん公営でやれたとしても、やはりカットは予想される。
どっちにしても、「高知競馬みたいになる」と自覚しなければならないと思います。



関係者のやる気の無さがたたって、ついに幕を閉じる高崎競馬
だが、そこへやる気のある有志達によって、境町競馬構想が持ち上がった。
一筋の明かりが見えたと思うが、実はそれはかなり難しいものであると思う。
実現するのにも数々の問題が前を立ち塞ぐ。
それを乗り越えて、実現できたとしても、やはり大きな問題が多数出てくる。
売り上げの事、競合相手、運営などなど・・・・・
携わっている人たちも実現にはかなり難しいと思っているのかもしれないが、しかし、競馬を残したいという姿勢には目を張る部分があると思う。
どっかのやる気のない連中より、こういった熱意のある人たちにやらせた方が良いかもしれない。
実現したならば、高崎の事を教訓に、みんなが楽しめ、他の公営競技よりも熱い競馬を目指さなくてはならない。
競合相手が多くなる以上、今までのようなやる気のない運営は許されない。そんな運営だったらすぐに境町競馬は幕を閉じる。
境町競馬を成功にさせるには今までの事を0にして、反面教師にして、やらなくてはならないと思う。
しかし、その境町競馬は果たして実現できるのか・・・・・・奇跡を信じたいが・・・・・・・
構想段階で既に前途多難になっている境町競馬。果たして明日はあるのだろうか・・・・・・
そして、北関東から再び競馬が戻ってくる日はあるのだろうか。


高崎ラスト開催のレース名などが出たが(http://takasakikeiba.ameblo.jp/category-26d95ed435f181dd5c11db87494a11e6.html)、これは微妙すぎないか・・・・・なんか・・・・・・
これじゃあまりに引き過ぎて、逆に行きにくいよ・・・・・・・これでは。
「馬達をリックにしょって守ろう杯第30回二歳優駿」(北関東G1)と「負けても楽しい競馬場作ろう杯第33回高崎大賞典」(北関東G1)か。
いくらサブタイトルとはいえ・・・・・あれっ、重賞レースってサブタイトルって付けられたっけ。

ちなみに最後に両レースと最後のレースとなる「新競馬場を作ろう応援団設立特別ファイナルカップ」の登録馬を書いてこの項は終わりにします。

12月30日
高崎11レース 第30回二歳優駿(北関東G1)登録馬
ドラゴンウィン、キザキノシアトル、ビエントヌエボー、ラモームリック、シルヴァーワールド、ベルガースプリンタ、ホウヨウアフリート、パトラシオ、セイナンフォース、アンサスローラ、ロイヤルビーナス、ラヴィモン


12月31日
高崎11レース 第33回高崎大賞典(北関東G1)登録馬
テンリットル、サンクスメモリータワリングドリーム、ベストサウンド、ブラボーオペラ、サンエムキング、ブラボーフジ、ダイスプリンター、トウキュウオー、トウカイボス、サクラエスポワール、サムソンリンリン


高崎12レース ファイナルカップ(サラB・C) 登録馬
ダイワレイン、ネノクイーン、イットウセイ、オンワードクウガ、プリティレインボー、イガノヤッピー、コウエイブリザード、スナークロビン、マスターオブライフ、サクラトップスピン、ファルフ、フジミキングオー