千代大海とコスモバルク

ついに千代大海大関から落ちてしまった。
99年3月から10年半以上、13度の角番を乗り越えながらよくここまで大関の座を守り続けたものだ。
この後は休場し、初場所は関脇から再スタートする模様だが、ただ、関脇に落ちてももう大関に戻る事はほとんど無いと思う。
10勝以上が再昇格ラインだが、その10勝以上を最後に挙げたのは2年前の九州場所
この時は11勝4敗の成績を挙げたが、最近は勝ち越しても9勝6敗あるいは8勝7敗が多いだけに10勝の壁は以前に比べてかなり高くなっている。
万全の状態で初場所挑んだとしても勝ち越しはあったとしても10勝以上挙げる事は出来るのかと言った所だ。


この千代大海大関陥落の事を書いて思い浮かんだ馬がいる。
コスモバルクだ。
「地方の星」「北海道の英雄」と言われた彼もJRAでは2ケタ着順が続き、往年の力が全く出せない状況になっている。
JRAで最後に馬券に絡んだのは3年前の産経賞オールカマー。この時はバランスオブゲームとハナ差の競馬をし、続く秋のG1も天皇賞(秋)ジャパンカップで4着に入っている。
最後に掲示板に入ったのは去年の日経賞。その時はマツリダゴッホの4着も勝ち馬とは1秒以上離されており、以降はJRAでは去年の有馬記念と今年の日経賞の11着が最高の成績でG1に出ても掲示板に入れなくなってしまった。
地方のレース、盛岡の芝の重賞では依然勝ち負け出来るが、ただ以前に比べJRAのG1レースに出るのにも苦労するようになり、また出ても勝ち負けはおろか掲示板に入るのも厳しくなった状況なだけにもう1回あの頃のような夢を見るのはかなり厳しいと思われる。
週末のジャパンカップで久々に五十嵐冬樹が騎乗したとしてもだ。
千代大海は33歳、コスモバルクは8歳。ちょうど年は同じくらいになるが、果たして共に逆境を乗り越えてもう一花咲かせる事が出来るか。