絶対に忘れない物

20時半前の地震には驚いた。
寝ようとベッドの上で横になっていたら急にベッドが揺れだし、これが少し長い時間続いた事から地震と判断。
テレビを付けたが、まだ地震速報が出ておらず、揺れもまだ続いていた。
地震速報が出てからも揺れが続き、東日本大震災の経験から「これは危ないかも」と思った瞬間、急に大きく揺れるようになり、完全に東日本大震災の再現だとこの時思った。
幸いにも25日の地震(震度4)のような大きな揺れにはならず、揺れが小さくなってから再度テレビを見たら震源が小笠原と出て、「これはかなり大きな地震だな」と確信。
そして発表されたマグニチュードは8.5。完全に大地震クラスだった。
さらに驚いたことは震源の深さ、そして日本全国で揺れを感じた事だった。
先の東日本大震災でも北海道から関西までだったが、今回は北海道から沖縄まで完全に日本全国で揺れを感じた。
震源が590キロと非常に深い場所だったから異常震域が起き、さらにこれだけのマグニチュードなのに津波も出なかった。
「今回の地震は特殊な地震です」と解説者が言っていたけど、日本全国で震度を出しただけでも完全に特殊な地震だった。
これから何年、何十年と生きていくと思うが、北海道から沖縄まで震度を出すような地震にはほとんど出会わない、ひょっとしたらこの人生で最初で最後かも知れないと思っている。
というか、発生しないで欲しい。


地震発生から3時間以上が経過したが、現在も地震情報がL字で流れている。
幾つかの路線で長時間止まっている事や乗客の様子を見るとやはり東日本大震災直後を思い出してしまう。
その時と比べ電気は付いているし、電車もその時よりは動いている路線が多いもののやはり比べてしまう。
東日本大震災から4年が経ち、徐々に風化しつつあるという中で起きた今回の地震は人々に東日本大震災の恐怖を思い出してもらうために起きたのではないかと思っている。
でも、あの日は絶対に忘れない。
あの揺れ方も、グチャグチャになった部屋の様子も、暗闇の中明かりを待ちながらラジオを聞き続けたこと、そして電気がついて安心した事も…