id:heihachirou:20040913の所で「投稿者の末路」について書かれてましたが、実はこの話、先月にお会いした時にも話しになったやつです。
こっちもこれについて書きたかったのですが、なかなか時間が作れなくて書けないままでありました。
この話は「ハガキ職人の定義」の中で出てきた話ですが、定義を検討する資料を見ていたとき、7月31日の日記で集めたやつの中にこういうのがあったからです。

多分、ハガキ職人の彼らの目的はその時点では「大好きなこのコーナーに自分の作品を載せたい」「大好きな彼らに自分のペンネームを読ませたい、名前を覚えられたい」ってトコだと思うの。そっから始まって、採用されまくって、人を笑わせたり感動させたりしてるうちに、放送作家の道みたいなものを検討し始めるんじゃないかと。いや、実際には知らないけどさ。そうなんじゃねーかなーって。

 俺の想像(日本の笑いは放送作家が支えてる、その放送作家の多くはハガキ職人が出世して成る)が当たっていたとしても、これからはそういうの少しずつ成立しなくなっていくのかな、って気がしてる。だってさ、どんなハガキ職人(またはその志望者)の投稿だって、ボツはあるでしょ。誰だってできればボツにされたくない。そしたら……自分のサイト作ればいいんだもん。自分のサイトでネタを発表した方がはるかに効率がいい。もちろん他人のでなく自分の作品が選ばれるっていう快感は存在するにせよ、放送作家という目的地を見据えて投稿しているわけではない以上、どうしたって効率を求めちゃうと思うんだよね。

http://replica-love.jp/sayonana/archives/000087.htmlより

これらを見たことから、ハガキ職人の末路で書かれているような話が始まったのです。
前にも書いたと思いますが、ハガキ職人というのは職業ではなく、趣味である。
2ちゃんねらーとか一部には「ハガキ職人はネタで食っていける」と思っている人もいるかと思いますが、しかし、それは違う。
先も書いた通り、ハガキ職人は職業ではない。色々な番組に送っても食えるものなどない。お金がもらえる投稿コーナーに送っても、もらえるのは最高でも数万円程度でとても食ってはいけない。
ネタで食っていけるんだったら、ハガキ書くだけで簡単だから、みんなハガキ職人になってしまう。しかし、それでも一流になれる人はほんの一握りである。そこから作家になる人がいますが、それはネタというよりも文章力や想像力で評価されたもの。想像力と言えばネタになるかもしれませんが、しかし、ネタを書いてるだけでは作家になれない。ネタと共にネタに含まれている想像力やその文章力を評価するから作家になれるだけあって、ネタを書いて作家になれたって、そのネタを生かす場所があるかと思ったら、それは無いのである。
あくまでネタは作家になれるための参考に過ぎず、文章力と想像力が作家になれる材料と言えるかもしれません。
しかし、作家になった事でネタで食っていけると思う人がいますが、ネタはハガキ職人である時であって、作家になって食っていける時というのは作家で食っていけるのである。ハガキ職人やネタでは食っていけないのである。
ナイナイさんの番組が作家の近道になっていて、そこに出してるハガキ職人(投稿者)が妙に神格化しているために、リスナーはこう勘違いしているかもしれませんが、しかし、ロッドマン内田さんでさえ、メルヘンうんこさんでさえも、食っていけるのは作家になったからでハガキ職人では食っていけないのだ。ある意味言えば貧乏劇団の劇団員と同じで、親と同居したり、働かない限りは食ってはいけないのだ。
話が逸れてしまったが、投稿者の末路で作家になれる人はある意味投稿者の末路の中でも最高な形で末路を迎えた人だと思います。
じゃあ、他の人はどうかと言うと、id:heihachirouさんはこう言っています。

ハガキを送ることって、大概は一つの番組に好きなパーソナリティがいて、読んでもらいたくてという理由がほとんどのはず。その理由は番組が終了するとともに消滅し、ハガキを送ることも無くなる。

id:poriotokoさんとこのHP、ねたやを見て、複数の番組で採用されている人ならまだしも、やはり好きなパーソナリティに読んでもらいたいがために投稿者になっているのが多いと思います。
現にこういう事がありました。
RAG FAIRの土屋さんの番組が終わるという噂が広まった時、ある女性投稿者のHPのBBSでこんな書き込みがありました。

レオラジ終わったらハガ職辞めますよ。
多分ここのサイトも無意味になるような気がするしな。

これは土屋さんの番組に出している大半の投稿者はこうだと思います。
西川さんの番組と比べて、土屋さんの番組のリスナーというのは投稿者も兼ねている人が多いかと思います。
この証拠に前も書きましたが、RAGのファンサイトの中に「ハガキ職人専用BBS」を設けている所がある。
これは自分も投稿者であるために、同じく番組に投稿している人たちと仲間となりたいというつもりで設けているかと思いますが、しかし、そんな彼女らも番組が終わると同時に投稿しなくなるのが多い。
「そのパーソナリティが好きだったんだから読まれたくて出したのであって、他のパーソナリティに読まれても嬉しくない」
こういう考えをしている人が多いからではないでしょうか。
投稿しなくなるのだから、投稿者で無くなる。だから先の「多分ここのサイトも無意味になるような気がするしな」の発言みたいに「もう投稿者でなくなるから、投稿者が集まるところなんてあったって意味が無い。閉鎖しよう」という感じになると思います。
そうなると、投稿者であったという事はただの青春の1コマに過ぎず、そのパーソナリティが再び番組をやるまでは投稿していた事は青春の1コマという過去の思い出になってしまうような気がします。
RAG系とかのファンサイトでは前も書いたけど、「職業:ハガキ職人(あるいはメール職人)」と名乗っているのが多い。彼女達はRAGが番組をやっているから、彼らに自分のネタを読まれたくて出しているのであって、番組がやっている間は投稿者であって、番組が終わればHPも閉ざされ、投稿しなくなり、投稿者であったことは青春の1コマという事になる。
ファンで出している人は大抵はこの事ではないでしょうか。
逆に自分やid:heihachirouさんやid:sarabureddoさんとかはジプシー的な投稿者ではないでしょうか。
うちが「ハガキ職人はジプシーだ」とid:heihachirouさんに話しましたが、それは上に書いたファンとしてではなく、完全に投稿を趣味としている投稿者だと思います。
複数の番組や雑誌に出したり、出している番組が終了しても、次の場所を探したり、またハガキを読まれたい、載せたい、ネタが書きたいがために次々と新しい投稿場を求めて旅をしているような感じがするために、「ハガキ職人はジプシーだ」という事になると思います。
そんな彼らの末路は先のファンの人と違って多数あると思う。一番の理由は環境が変わったことで投稿者を辞める、つまり投稿を辞めるという事である。
これについていつか書こうと思っていましたが、ハガキ職人を、投稿者を辞めるターニングポイントというのは3つあると思います。
それは「進学・受験・就職」だと思います。
まず1つ目の進学は進学によってどうしても投稿できなくなってしまう事があると思います。
例えば朝早く起きなくてはならなくなったので、深夜ラジオを聴く事が出来なくなってしまった。
これによって投稿を辞めてしまうケースもあるようです。
他にも寮生活になったとかバイトで忙しくなったケースは様々ですが、進学によって環境が変わったことで投稿を辞めざる得ない人がいるかと思います。
昔、本多さん所の掲示板で仲良くしていた投稿者がいましたが、彼は大学進学後、バイトで忙しくなり、投稿が出来なくなった。そして今はおそらく引退したかなと思います。ひょっとしたらうちの事も忘れていたりして。投稿だけではなく、SHAKALABBITSDISPORT175Rの話をしていた頃を。
2つ目は受験。
受験勉強に集中するために投稿を辞めてしまうというケース。本多さんみたいに勉強しつつも量を減らしつつ勉強するのもいますが、しかし、やはり勉強に集中するために、投稿に手がつけなくなり、そのままネタを書く感覚を忘れ、引退という人もいるかと思います。
大学受験の場合は特にそうかと思います。
7月17日の日記で例にした人もやはり受験のために休止しているようですが、先日ヘッポコで読まれていたし、彼氏が優勝した事から、投稿していた事を忘れてないかと思います。
桜の花が咲く頃にはいい知らせが入ればいいと思ってます。
そして最後が就職。
これは現に自分がそうですが、就職となると、ラジオを聴く機会はかなり減ると思います。特に深夜ラジオは。
これがおそらく投稿者の引退理由で一番多いのかなと思います。というのも高校卒業してから大半は深夜ラジオを聴いていないからだと思うからです。しかし、就職してもなお、自分みたいに投稿を続けている者もいる。それは完全に投稿を趣味にしている人であると思います。
昼の番組でも少ないのですが、投稿コーナーのある番組もあり、深夜で頑張れなくなった分、そちらで頑張っている人もいます。J-WAVEのグルーヴラインの投稿者の中には社会人になったかつての深夜番組の投稿者というのもいらっしゃいますし、そんな人はいつまで経っても投稿が趣味であり続けるかと思います。自分も就職してなお、これからも長く投稿生活を続けたいと思います。

各所に送りまくっていくことで不評を買い、虚しさを感じてしまったので自分が次に目指したのがどっか一つでトップになること。もしくは居場所を見つけること。その為には継続して投稿することが大事。結果、受験生時代にバカサイに一度も休むことなく送り続けて連続採用を続けることができた。

と本多さんは言っておりますが、本多さんが対談のときに言ってましたが、自分がただ趣味で投稿している事について何か言ってましたが、ちょっと忘れちゃいましたが、就職した事で目標が消え、ノビノビと投稿できるんだという事を言っていたような気がします。就職するという事は人生のかなり大きなターニングポイントの一つでありますから、そこで1つの目標が消え、ノビノビと出来るんではと思います。

投稿者の末路というのはやはり大半が引退であって、その引退理由は4つに分けられると思う。好きなパーソナリティの番組終了、進学、受験、就職。
投稿者としてのターニングポイントはこの4つがあると思います。しかし、ぱいーん杉浦さんみたいに10年くらい投稿者である人もいる。
いつまでも投稿者であり続けるためにはやはり投稿を趣味であり続けるべきだと思います。
そしてターニングポイントを越え続け、それでもなお意欲が衰えないのであえば、完全な投稿者であると見てもいいかと思います。

宅間のバカや栃木のやつなど書きたいことがいろいろあったけど、もう疲れたのでここで寝ます。
明日は大井に行く予定です。