今日のメインは統一GIの第50回東京大賞典でしたが、制したのはアジュディミツオー内田博幸騎手で、3馬身差の快勝でした。
2着にユートピア、3着にクーリンガーと入りましたが、自分はアジュディミツオークーリンガーは買っていたけど、ユートピアは買ってなく、あえなく玉砕・・・・・・
かなり多額を買って外したのに、ゴールしてからも外れたという感じと悔しいという気持ちが全然しなかった。
むしろ当たったかのように嬉しい気持ちになっていた。
それは何でだろうか。
それは、内田博幸騎手がついにGIのタイトルを獲った事で外れて悔しい気持ちよりも内田騎手が遂にGI(統一GIだけど)のビッグタイトルを獲った事で良かったと言う気持ちの方が勝ったのではないかと思う。
ワールドスーパージョッキーズシリーズの時にも書いたけど、この内田騎手、今年全国リーディングを見事獲得したが、その前というのは大きなタイトルの前になると、不運で騎乗停止になったり、騎乗馬が出走取消になったりと不運が多い騎手である。
今回の制覇で大井のジョッキーとしては97年の帝王賞コンサートボーイで制した的場文男騎手に次いで2人目になりますが、その時のコンサートボーイも本来は内田騎手が乗る予定だったが、直前に騎乗停止になってしまい、ビッグタイトルを逃してしまった。
さらに東京大賞典となれば、92年、有力馬ドラールオウカンに騎乗予定だったが、やはり騎乗停止で乗れなくなってしまい、ドラールオウカンは勝ってしまい、涙を流したという。
その事を知っていたからこそ、今回の12年越しの東京大賞典制覇、7年越しのGI制覇を見て、馬券の当たり外れに関係なく、喜んでしまったと思う。
これは自分だけではなく、場内のファンの中にも同じ思いをしたのもいたと思う。
場内実況の及川アナもゴール後、「やったやったー」と絶叫していたし、場内のファンからも表彰式の時には「うっちー」や「内田」、「おめでとう」コールが大きく響いていた。
90年の日本ダービーの「ナカノコール」や同じく90年の有馬記念の「オグリコール」・・・・・
今や伝説となってしまったこの2つのコール。
このコールをしていた人たちの中には馬券を外したのもいたかもしれない。
しかし、馬券が外れて悔しい気持ちよりも中野騎手がダービーを遂に獲った事、オグリが最後の最後で復活した事による感動が勝ってしまい、結果、あのような大コールになり、伝説となってしまったのだと思う。
これは競馬以外に他のスポーツにしても同じ事が言え、ひいきの選手、ひいきのチームが負けたのに、負けて悔しい気持ちよりも相手のチーム、相手の選手が遂に悲願を達成した事で、感動してしまい、相手チームに声援を送ったことが一度はあるのではないかと思う。
競馬にしても、スポーツにしても、それは「筋書きのないドラマ」であるから、負けても悔しくなく、感動が悔しさを越え、場内にいるみんなが感動してしまう事も度々ある。
感動が悔しさを越える時・・・・・それは感動する部分があまりにも大きすぎて、悔しい部分を大きく上回るときに起こる。そしてそんな場面が起きるのは伝説となって残りそうな場面に遭遇したときだと思う。
今回の場合は伝説に残るかは分からないが、ただ素直に内田騎手がGIを獲ったことの嬉しさと、様々な不運を乗り越えて遂にGIを獲ったことの2つの嬉しさが重なってこうなったと思う。
特に自分は内田騎手のファンでも無いが、ファンで無くても、地元の騎手がGIを獲った事だけでも嬉しいと思うし、なおかつこれらの不運を知っていたから・・・・・・・・
リーディングも獲ったし、GIも獲った内田博幸騎手、果たして来年はどれくらい活躍するのか、楽しみでございます。
競馬で中央でGIを見ても、感動が悔しさを越えることは少なくなったと思う。少なくとも2002年のアドマイヤコジーン安田記念以来自分の中では無いと思う。
あれは遂に中央で初GIを獲り男泣きしている後藤騎手の姿と苦難を乗り越え3年6ヶ月ぶりにGIを制したアドマイヤコジーンの事で、感動してしまったと思う。
いまや優等生だらけとなった中央のGIで今度、感動が悔しさを越えるときはあるのだろうか。
それはコスモバルクが遂に悲願を達成する時なのかもしれない・・・・・・

大井9レース 農林水産大臣賞典第50回東京大賞典(統一GI)(南関東G1) 2000メートル
1着:⑬アジュディミツオー    (内田博幸)  2分2秒6(上がり3F 37秒2 4F 49秒3)
父:アジュディケーティング 母:オリミツキネン 母の父:ジャッジアンジエルーチ
船橋川島正行厩舎所属・牡3・通算成績:9戦5勝(04東京大賞典(統一GI)、04東京ダービー、04東京湾カップ
2着:⑪ユートピア        (横山典弘
3着:⑭クーリンガー       (和田竜二
4着:⑩タイムパラドックス    (武  豊)
5着:①トーシンブリザード    (今野忠成
以下:モエレトレジャーコアレスハンタークールアイバーパーソナルラッシュウエノマルクンシャコーオープンカフェオリンポスキョウエイプライドダンツフレーム

単勝 13     360円 複勝 13  150円 ワイド 11−13  670円
枠複 7−8   1550円    11  300円     13−14 2070円
馬複 11−13 1960円    14  610円     11−13 2550円
枠単 8−7   2550円
馬単 13−11 3160円
3連複 11−13−14  13320円
3連単 13−11−14  55060円